今日で北海道旅行も3日目。

ホテルで軽く朝食をとり、通勤ラッシュの始まった地下鉄で、

中島公園駅から札幌駅へと向かいます。

札幌からは稚内行きの
特急「スーパー宗谷」に乗車です。

JR北海道の振り子式特急の中でも最新の車両で、

これまでの札幌〜稚内間の所要時間を約1時間も縮めています。

僕は指定席を取っていたので座れましたが、

4両編成の車内はデッキまで満席。みんなどこまで行くのでしょう・・・。
「稚内」行き。

さいはてへ行く特急列車という感じがしますね。

列車は旭川を過ぎると、次第に山奥へと入って行きます。

士別と名寄で、多くの下車があり、僕の隣に座っていた人も

名寄駅で下車していきました。

名寄を過ぎると、列車は
天塩川という大きな川に沿って走ります。

この写真は天塩川を写したものですが、

川面は完全に雪と氷に閉ざされてしまっています。
列車の最後部の展望窓からの風景です。

真っ白な雪の世界を、スーパー宗谷が颯爽と駆け抜け、

白い粉吹雪が舞い上がります。

列車が立ち去ったあとの線路は、

ふたたび次の列車がやってくるまでの数時間、

ひっそりと、その時を待ち続けているようでした。
宗谷本線の車窓のハイライトです。

抜海駅〜南稚内駅の間で、一瞬だけ
日本海に出ます。

車掌のアナウンスまで入り、ビジネス客を含む車内の乗客のほとんどが、

いったん手を休め、この風景に見入っています。

木々が1本もなく、一面笹の葉で覆われた大地に、

容赦なく日本海の荒波と、寒風が吹きつけているのが分かります。

天気のいい日は利尻富士も見えるのですが、

この日はうす曇で、その姿を見ることはできませんでした。
日本海を一瞬眺めて、内陸部に再び入ると、

久しぶりに家が立ち並び始め、ようやく
稚内に到着です。

札幌から4時間58分。さすがにお尻が痛い感じがします。

それでも車内の約半分の人は札幌から稚内まで乗りとおした感じです。

みなさん、相当
疲労困ぱいの様子でした(笑)
稚内駅のホームからほんのちょっとだけ北に行ったところで、

線路は完全に途切れています。

ここが、
日本最北端の線路です。

鹿児島県の西大山駅から
3126キロ離れているそうで、

はるばる来たな〜という感慨深い感覚を覚えます。
旅館「さいはて」

う〜ん、確かに・・・。インパクトありまくりの旅館でした。
駅すぐ近くのバスターミナルで、

宗谷岬行きの乗車券を購入しました。

通常片道1,350円のところを、往復で購入すれば2430円と1割引になります。

稚内は2回目だけど、宗谷岬は初めて。ちょっとドキドキです。


稚内駅前から宗谷岬までは、バスでさらに1時間近くもかかります。

始めは市街地を走っていましたが、次第に家がなくなり、

ついにはこんな
海沿いギリギリのところを、延々と走り出します。

半分は観光客ですが、半分は地元の人という感じで、

立ち客も出るほど、車内は混雑していました。

こんな環境の厳しい場所にも、人はちゃんと住んでいられるんだなぁと、

感心してしまいまいそうになるほど、外の風景は寂しかったです。
バスに揺られること50分、ついに宗谷岬に到着しました。

バスは1日にたった4本しかありません。
「日本最北端の地」と書かれた碑の前で、

観光客の方に1枚だけ、写真を撮っていただきました。

自分が日本で1番北にいる人間になった瞬間です。
間宮林蔵の像が、遠くサハリンを見つめています。

天気がわりと良かったので、
サハリンもうっすらと見えました。

とにかく風が強い!寒い!

みなさん、
写真を撮って終わりって感じです。
宗谷岬の近くにあるだけあって、さすが店の名前も・・・
宗谷岬から、ふたたび稚内駅に戻り、

今度は冷えた身体を温めに温泉です。

バスターミナルで往復運賃(540円)+入浴料(600円)の割引券980円を購入し、

稚内温泉「童夢」へと向かいました。

ここは、本当にのんびりとできる僕の大好きな施設です。

今日は雪が降りしきる中、日本海を眺める絶景の露天風呂に入れて、

頭に雪が積もりつつ、身体はポカポカで、最高の気分でした。

ここの素晴らしいのは露天風呂からの眺めはもちろんのこと、

湯上りの施設の充実度にあります。

ここは会話禁止の
小休憩室で、ゆっくり新聞を読んだり、

うたたねをしたりすることが出来ます。もちろん
無料で利用できるので、

僕はいつもここでのんびりと時間を過ごしています。

ドアできちんと分けられた部屋なので、室内はとても静かです。

駅行きのバスが21:11なので、それまでここで眠ることにします。。。
よく考えたら、今日はほとんど何も食べてなかったので、

レストランで
カツ丼を食べることにしました。

稚内まで来てカツ丼かよっ!って感じだけど、

どうしても
お肉が食べたかったのです・・・。650円。
温泉発、21:11のバスに乗り、稚内駅に戻ってきました。

駅近くのコンビニでジュースとおやつを買い込んで、

駅に戻ると、改札が始まっていたのでさっそくホームに出るとします。

「わっかない」と両側の柱に書かれたホームは、

どことなく寂しさと旅情をかきたててくれます。
22:00発の、札幌行きの特急「利尻」です。
特急と行っても、夜行運転なのでのんびりのんびり

スーパー宗谷が4時間58分で駆け抜ける道のりを、

利尻は8時間もかけて走り、
札幌には翌朝6時に到着します。
指定席を取っていましたが、

先頭車両の自由席がガラガラだったので、

自由席の一番前の
展望席並みのいい席をゲットできちゃいました♪

座席も回転させて、
4人分の座席を独り占めです。

稚内駅を出ると、照明もすぐに暗くなり、僕も眠りに落ちました。

おやすみなさい。
朝6時、定刻どおりに利尻は札幌に到着しました。

今日はいよいよ北海道旅行の最終日です。

最後はやっぱりうまいもんを食べに行こー!ってことで、

最北の街、稚内から一気に南へ!


函館行きの特急「スーパー北斗」
に乗り込みました。
スーパー北斗は自慢の俊足、時速130km/hで、

千歳線・室蘭本線・函館本線を軽快に走り抜けます。

苫小牧を過ぎると車窓には
太平洋の大海原が寄り添うようになり、

南に向かうにつれて空が明るく、雪の量も少なくなってきました。

スーパー北斗は苫小牧〜森まで、写真のような海沿いを

ひたすら走り続けます。

森を過ぎると、森の中に入って行きます(笑)

美しい稜線をした駒ヶ岳が姿を見せ始め、

しばらくすると車窓の両側に、国定公園の
大沼公園が広がってきます。

写真は小さい方の「小沼」ですが、この時期は完全に凍ってますね。

札幌を出て、ここまで2時間半。あと少しで函館に到着です。
10時12分、終点の函館に到着です。

これで函館を訪れるのは10回目になりますが、

路面電車が走り、古いデパートが立ち並ぶ駅前の雰囲気や

三角屋根の可愛らしい駅舎は、いつまでも変わらない。

その変わらない雰囲気がいつも気に入って、

ついつい訪れてしまう街です。


函館駅のすぐ横にあるのが、北海道最大の市場「函館朝市」です。

カニやイカ、イクラやホタテなどの新鮮な海産物や、

メロン、じゃがいもなどの北海道名産の野菜や果物が、

威勢のよい掛け声で売りさばかれています。

朝10時を過ぎていたので、ピークは過ぎていましたが、

相変わらずの活気で、リュックを背負った「
いかにも観光客」の僕は、

カモのごとく、声を掛けられまくりました(汗)。カニなんて買えないよ・・・。

朝市の食堂で
3色丼(イカ・カニ・イクラ)とカニ汁を食べました。最高!
朝市で北海道の海の幸を満喫した後は、

この旅最後の目的地、
「谷地頭温泉」へと向かいます。

函館駅前から「谷地頭」行きの市電が10分間隔で出てるので、

とっても便利です。駅から10分ちょっとで終点の谷地頭に着きます。

ちなみに写真の「湯の川」行きに乗れば、

市の中心地がある五稜郭公園や、有名な湯の川温泉に行けます。
谷地頭の電停から歩いて5分ほどで、市営谷地頭温泉に到着です。

料金は
370円で、施設の内容から言えば激安だと思います。

またシャンプーやリンスも30円と忘れた方にはお安めですね。

温泉は鉄分を豊富に含んだ茶褐色の温泉で、

あつ湯、ぬる湯、泡風呂の内湯のほか、

五稜郭公園をかたどった、きれいな
露天風呂まであります。

湯上りには、無料のマッサージチェアーや血圧測定器を試したり、

畳の休憩室で、無料のお茶を飲んだりして、最後のひと時を過ごしました。
谷地頭温泉に入って、今回の旅はすべて終わりです。

時間があったので、スーパー北斗で再び札幌まで戻り、

北斗星2号のソロで東京に帰ってきました。

一人ぼっちの卒業旅行だったけど、とってもいい思い出になりました。

おわり。