
8月22日
絶景と絶品
◎行程
- 札幌23:00→→→(函館本線、千歳線、石勝線、根室本線特急「おおぞら13号」)→→→5:50釧路
- 釧路6:03→→(根室本線快速「はなさき」)→→7:17浜中
- 浜中駅前7:18→(くしろバス)→7:43霧多布温泉ゆうゆ
- 霧多布温泉ゆうゆ11:25→(くしろバス)→11:50浜中駅前
- 浜中11:58→→(根室本線快速「はなさき」)→→13:07釧路
- 釧路14:52→→(釧網本線「くしろ湿原ノロッコ6号」)→→15:40塘路
- 塘路16:07→→(釧網本線「くしろ湿原ノロッコ5号」)→→16:29釧路湿原
- 釧路湿原18:04→(釧網本線)→18:24釧路
- 釧路18:35→→→(根室本線特急「スーパーおおぞら12号」)→→→20:35新得
- 新得20:44→(根室本線)→23:16滝川
- 滝川(翌日)0:14→→→(函館本線、宗谷本線特急「利尻」)→→→(翌日)6:00稚内
気付くと列車はすでに終点、釧路の直前までやってきていた。
車内のアナウンスで僕はようやく目覚めたのだ。友達は慣れないためか
夜中に何回も起きてしまって、なかなか寝つけなかったらしい。
僕はすぐに洗顔、コンタクト装着をして、降りる準備をした。
まもなく列車は釧路に到着!そのまますぐに根室行きの列車に乗ろうと思ったが
その列車が発車するまで13分の時間があったので、駅の外に出てみることにした。
やっぱり釧路は寒い!!だけどそんな寒い中でも駅の外では数名の人が野宿していた。
あー、学生ってあういう風にあるべきだよなー(^^;;と思いつつ、再び駅に戻った。
根室行き快速列車に僕たちが乗ってすぐ、列車は釧路駅を発車した。
車両は1両。前後に運転席が付いているが、ワンマン運転のため後ろの運転席は
誰も居ない。僕たちはその運転席の所で景色を眺めることにした。
列車は釧路の次の東釧路をでると相当の時間、ノンストップで走る続ける。
そしてようやく厚岸というやや大きな港町に到着!ここから先は景色が一変して
とても北海道らしい大原野のような風景が広がるのだ。しばし2人は感動・・・(^^;;
と感動してるうちに、僕の次の目的地「霧多布岬」へのバス乗換駅、浜中駅に到着した。
ここで僕は霧多布岬へ、友達は根室の納沙布岬へと、それぞれ別行動を開始した。
 JR浜中駅 快速も停車する花咲線の主要駅の一つ 駅の中には有人の切符売り場もあった |
浜中駅前にはバスが止まっていて、列車の到着に合わせて発車するようだ。
今日の乗客は、僕と女子高生ともう一人観光客っぽいお兄さんの3人!少ない!!(笑)
バスはすぐに発車し、途中、とても美しい霧多布湿原を通った。(見とれてて写真撮れず)
霧多布湿原を越えると、今度は橋を渡り海を越え、霧多布の中心市街地へ。
中心市街地とはいえ、やっぱり街は寂しいね。。。すっごい寒そうだし(^_^;)
市街地を越えるといよいよ終点「霧多布温泉ゆうゆ」だ。バスは市街地をでると一気に
急坂を上り、海が見えるところまでやってきた。そんな急坂の頂上にあるのが
霧多布温泉「ゆうゆ」だ。建物は、まだできたばっかり!!って感じですごく新しかった。
 霧多布温泉「ゆうゆ」 霧多布の街を一望できる高台にある温泉 まだできたばかりらしくとてもきれいだった |
終点の「霧多布温泉ゆうゆ」までやってきたのは、僕と一緒に浜中駅から乗車した、
観光客っぽいお兄さんの2人だけ。まだ温泉の方は営業開始時間になってなかったので、
まずはここから歩いて3kmほどのところにある、霧多布岬へと向かう事にした。
お兄さんの方は、しばらく折り返しのバスの時刻表を見ていたが、しばらくバスがないことが分かったのか、
僕より500mほど後方を追うように歩いてきた。霧多布岬までの道のりは遠い・・・。
道の周囲は家もまばらで、木々もほとんど立ってなかった。木は育たないのだろうか。
まだ夏だというのに、海から吹く風は本当に冷たくて、ここは日本じゃないみたいだった。
道沿いには普通に馬がいて、草を食べていた。かなりデブな馬だ(笑)
ひたすら岬へと延びる1本道を歩く事50分。僕はようやく目的地である霧多布岬へと着いた。
そこは営業中のお土産店も賑わう観光客の姿もない、本当に寂しい岬だった・・・。
 岬への道の途中に・・・ こんな何気ないところに馬がいました そばに行っても何食わぬ顔でのんびりしてます |
 霧多布岬を望む 霧多布岬が霧の向こうに見えます 下から吹き上げる海風が冷たーい!! |
霧多布岬を見渡せるところまで来た。そこは断崖絶壁で、下からの海風が
とても冷たい、本当に寂しい寂しい場所だった。10分ぐらいフラフラとしてると
一人の男の人が話しかけてきた。さっき霧多布岬に向かう途中の道で、
自転車に乗って僕のことを抜かして行った人だ・・・とすぐに分かった。
彼は自転車で北海道を周遊しているらしく、自転車にはとっても重そうな荷物が
たくさん取りつけられていた。写真を頼まれたので、霧多布岬をバックに1枚、僕が撮ってあげた。
彼が去ると、すぐに別な人がやってきて、こんにちはー。と言われた。
浜中駅からバスで一緒だったお兄さんだ。なんでも、気まぐれで浜中駅を降りてしまったらしく、
本当に行き当たりばったりの旅をしているらしい(^_^;)写真を撮りましょうか?と聞いたら
いや、いいです・・・と断られてしまった(笑)けっこう控えめな人だった。
次に僕は実際に霧多布岬の先端まで行ってみた。一番先端の部分は実際は立ち入り禁止に
なってしまってて行けなかったけど、すぐ間近に波しぶきを上げる霧多布岬の姿を見ることができた。
岬ではまた自転車で旅をしていると言う別な男の人に出会った。
北海道は自転車の旅人が本当に多い。彼は北海道の海岸線を描くように旅をしているらしく
地図を見せてもらって、どの辺を旅してきたのか教えてもらった。
なんと今回の旅では苫小牧から自転車で来たらしい!!よくそんなことやろうと思うね(笑)すごい!
 岬へと降りる道 霧多布岬へと降りて行く道です 先の方に岬の場所を示す柱、見えますか? |
 霧多布岬 行ける限界までやってきました ここから先は立ち入り禁止です。あー、きれいだ |
 自転車で旅する人 岬で出会った人です 颯爽と岬の坂を上っていきました |
霧多布岬の観光を終え、僕は霧多布温泉ゆうゆへと戻って温泉に入ることにした。
すると帰り道、長ーい昆布を干している風景があちこちで見られた。
小さい子供も大人に混じってちゃんと頑張って昆布を並べていた。家族総出の仕事なんだろうね。
そしてようやく「ゆうゆ」まで戻ってきた。今度は中に入り、いよいよ温泉o(^-^)oワクワク
中はすっごいきれいな設備でビックリ!!露天風呂からは霧多布の街並みが見渡せるし、
風呂上がりにはマッサージチェアやお茶も無料でサービス。バスの発車時刻まで
座敷に座ってゆっくりと休むことができた。ソフトクリームも売っていたので迷わず食べた(笑)
そして30分ぐらい休み、バスの時間がやってきた。もっとのんびりいたかったけど
バスの本数も、そのあとの列車の本数も1日数本なので乗り遅れたら命取り(笑)
浜中駅にバスが到着すると、そのまますぐに列車がホームに滑りこんできた。
気持ちいい連絡のスムーズさだ。ここで友達と再び落ち合う。
でも2人ともかなり疲れてて、お互いあまり言葉を交わす事もないまま、列車は釧路に到着した。
 霧多布温泉ゆうゆの中 中はすごくきれいな雰囲気です これで500円なら満足でしょう |
釧路に到着した2人は、北海道3大市場の一つ「和商市場」に行った。
ここの名物は、ご飯の上に自分の好きな店から好きなだけ
海産物を買って乗せる、「勝手丼」だ。だけど、どれもすごく高くて
普通に乗せていくと2000円ぐらいすぐに行ってしまうらしい(-_-;)
そんなの無理なので2人は惣菜コーナーでご飯と味噌汁と魚の天ぷらを買って食べた。
だけどやっぱり周りの人達が美味しそうに食べているのを見ると、また腹が減ってくる(^_^;)
市場をふたたびフラフラしてると、なんとカニが2匹で1000円で売ってる店発見!!
これは安い!!と思い、1人1匹ずつ、贅沢に根室名物の「花咲ガニ」を食べた。
店のオバちゃんが食べやすいように切りこみを入れてくれたので
食べやすかったし、まず美味しかった〜〜(^_^)vやっと北海道の味に会えたって感じだね!
 2人で1000円 和商市場でカニを大満喫! 2人でこれだけ食べて1000円は安いよね!? |
和商市場を満喫した2人が次に目指すのは、釧路湿原。
予定ではこのまま釧路に夕方まで滞在して、札幌に戻る予定だったが、
天気があまりにもよく、またノロッコ号の時間にちょうど合ったことから
釧路湿原の観光をすることにした。ノロッコ号では終点の塘路まで行ってみた。
途中、線路と釧路川が寄り添うところがあり、川ではカヌーをしている子供達が
列車の乗客に向かって手を振ってくれていた。塘路駅は初めて下車する駅だったが、
駅の構内にはみどりの窓口ではなく、喫茶店が入っているというユニークな駅で、
また木で作られた新しい駅舎は、とても釧路湿原の雰囲気に合っていていい感じだった。
結局、塘路ではたった27分の滞在時間。駅の写真を撮ったりしてたらあっという間に
列車の発車時刻となってしまった。帰りのノロッコ号は夕方ということもあり、混雑!
だけど優しい老夫婦が一緒にここにどうぞと言ってくれたので座ることができた(^_^)
僕たちは2つ目の駅、釧路湿原で再び下車。さっそく細岡展望台に向かった。
細岡展望台は釧路湿原を一望する超有名スポット!!ちょうど夕陽が沈むころだったが
ちょっと曇ってて残念(^^;) しかもそのあと若者の大集団がやってきて展望台を占領(-_-;)
僕たちはしかたなくその場をあとにした。でもしっかりと湿原の景色は焼きつけたけどね。
それからすぐ近くのビジターセンターで、400円でスパゲティを食べた。
蚊がたくさんいて、店のおばちゃんは、かなり参っているようだった(笑)
電車の時間が来たので、駅に戻り、釧路行きの列車で釧路に戻ってきた。
すぐさま「スーパーおおぞら12号札幌行き」に乗り換え、
次の目的地である「稚内」に向けて、2人は動き出した。次の感動を求めてね。
 釧路川 ノロッコ号からの写真です。ここまで川に接近します カヌーの子供達が元気に手を振ってました。 |
 塘路駅 釧路湿原観光の拠点、塘路駅です ノロッコ号の始発駅で、駅舎内には喫茶店があります |
 釧路湿原 細岡展望台からの写真です 曇っていたのであまりきれいに写ってませんね |
「スーパーおおぞら」はやっぱり速い!!気動車でここまでスピードが出るって
本当にすごい事だと思う。外の景色はもう真っ暗で何も見えなかったけど、
スピードの感覚だけは、振動やエンジン音でなんとなく分かる。
友達はここでも乗ってすぐに寝てしまった。今寝るから夜寝れないんだってば(^_^;)
途中、帯広はやっぱり大きな街だと思った。やっぱり沿線ではダントツにデカイ街だ。
ここで車内の人も増えてきて、2人で4人分の席を使っている僕たちは肩身が狭くなった。
本当はこのまま札幌まで行き、夜行の「利尻」で稚内に向かうという計画だったが、
ここで僕は時刻表とにらめっこし、急遽予定を変更!!この特急を新得で降りると、
新得から最終の滝川行きに接続し、滝川駅で夜行の「利尻」に間に合う!という
僕にとっては根室本線全線制覇という偉業を成し遂げ、かつ無事、稚内に行けるという
最高の行程が頭の中に浮かび上がってしまったのだ(笑)
よって嫌がる友達を無理やり新得で下車させて、ここから普通列車で滝川に向かう事に。
新得で降りた乗客は僕たちを含めたった3人だった。
 JR新得駅 根室本線と石勝線が分岐する、主要駅の一つ 駅前はほとんど無音状態。静かな街だ |
新得の駅舎はちょっと外国風のしゃれた作りになっていた。なぜこの駅舎なんだろう?(笑)
僕たちは駅前で駅舎をバックに写真を撮り、それから駅に再び向かった。
次に乗る列車は、今日の根室本線上り最終列車「普通列車滝川行き」だ。
乗客は僕たちの他に、かなりウルサイ高校生が10人ぐらい乗っていた。
ワイワイとかなり賑やかだ。これが特急列車と普通列車の違い・・・(^_^;)
列車はまもなく新得駅を発車し、長い長い夜の旅が始まった。滝川までは2時間半だ。
最初はすぐに長ーいトンネルに入る。抜けると石勝線が分かれ、
最初の駅、落合駅に到着だ。たった1駅で20分以上掛かっている。すごい駅の間隔...
途中、車内に大きなスズメバチがいることが判明!僕たちは弱虫なので、
すぐにデッキに逃げてしまった(笑)だが、高校生は果敢にもスズメバチに立ち向かい、
なんと向かってきたスズメバチを帽子でたたいて殺してしまった。それには僕たちも拍手!
それから先は観光地の駅が続く。「鉄道員」の舞台となった幾寅駅、
「北の国から」の舞台となった「布部」「富良野」など。北の国からファンの友達は感動していた。
高校生は途中の「山部」で降り、そこから富良野までは僕たちたった2人の
乗客を乗せて列車は走った(笑)なかなか2人だけになる列車になんて乗るチャンスないよね。
富良野でもほとんど人は乗ってこなかった。それから先も車窓からは
ほとんど暗闇しか見えず、いかに沿線に人が住んでいないかが分かる気がした。
芦別、赤平で少しづつ乗客が増え、終点の滝川に着くころには10人ほどになっていた。
滝川駅はもちろん函館本線の主要駅の一つなので自動改札!街は都会的だった。
時間があったので街を散策してみたんだけど、長ーい商店街はオールアーケード付き!
あれにはビックリした。しかもその奥にはビッシリとネオンが輝く歓楽街!
人口6万人前後の市とは思えないほどの発展ぶりでした。治安悪そうだったけどね(^_^;)
時間が来たのでコンビニで夕食を買いこみ、滝川駅の方に戻ることにした。
駅の待合室で静かな夕食。夜行列車を待った。5分前ぐらいにホームに行った。
すぐにアナウンスが流れて、今日の最終列車「利尻」がホームに入線してきた。
0時を過ぎているので車内はすでに照明が落とされ、かなり暗い。座席は割と空いていた。
途中、旭川で多くの人が下車した。やはり最終列車として通勤の足にもなっているようだ。
旭川からはほとんど乗車はなく、ガラガラ状態に。1人で4人分の座席を取り、
ゆうゆうと眠りにつくことができた。ただ旭川到着時点で1時だからあまり寝れない・・・。
 滝川行きの車内 山部〜富良野間は2人の貸切状態でした(笑) 実はかなりの貴重体験です |