8月23日

日本のてっぺん、わっかない


◎行程

気付くと外は明るくなっていた。時間は…うーん…5時半。まだ寝てから4時間じゃん(-_-;)
友達よりちょっとだけ早起きした僕は、外の景色を見た。
外は本当に北の北、最果ての地そのものの風景が広がっていた。
まず木がぜんぜん立ってない!そしてその代わりに笹の葉の大地が広がっていた。
列車はしばらくすると一瞬海に出た。ここから利尻島の利尻富士が見えるかと期待したのだが
天気はあいにくの曇り空。まったく見ることはできなかった。天気がよかったらな〜。
そんなこんなで車窓に釘付けになっていると、列車はようやく街の中に入ってきた。
まずは「南稚内」に停車。そしてすぐに終点「稚内」に到着!!いよいよ来たぞ〜、日本最北の地!!

日本最北の線路
稚内駅のすぐ先で最北の線路は止まっている。
看板には日本最南端駅「西大山」の名前もあった

稚内駅に到着した僕たちはまずは駅の線路をそのままたどり、日本最北の線路を見に行った。
駅のホームから100mもしないところで線路は終わっており、ここが日本の鉄道最北端であることを実感させた。
とりあえずお互い写真を撮り、そのまま再び駅に戻った。そう、今日まず目指すのは、ここ稚内ではなく、
少し南に戻った「豊富」というところなのだ。そこからサロベツ原生花園を見にいくのだ!!
駅のホームに戻ると、名寄行きの普通列車がいたので、さっそくそれに乗車した。
やっぱ普通列車はボロイ…(^-^; しばらくして列車は稚内駅を発車〜♪また来るからねー、稚内!
というわけでまずは豊富駅に向かいました。それにしても稚内の滞在時間、短いっすね〜(30分)

豊富駅に着くとすぐに原生花園行きのバスが駅前に止まっていた。
だが、地図を見るとどうも歩けそうな気もする…。そんな感じで悩んでるうちにバスは行ってしまった(^^;)
次のバスは1時間後!!しばらく駅の周辺を散策してみることにした。
駅のすぐ脇には観光案内所があって、中にはおばちゃんが何やら開店(?)の準備をしていた。
僕たちは特にする事がなかったので、その観光案内所のドアを準備中にもかかわらず、
開けて、さらに中にズカズカを入りこんで行ってしまった。おばちゃんがちょっと怪訝な顔をしたので
僕は笑顔で「あのー、ここから原生花園までって歩ける距離ですか?」と聞いた。
するとおばちゃんには1時間ぐらい掛かると言われた。そして有料レンタサイクルを勧められた。さすが商売(笑)
結局、2人で話し合ってバスで行く事にした。観光案内所でパンフレットとかを見てるうちにバスが駅にやってきた。
バスは修学旅行とかで行くバスみたいな作りになっていて、すごく優雅な感じ(笑)
乗りこんで待ってると乗客2人のまま、バスは豊富駅を発車。途中、いかにも北海道!と言わんばかりの、
真っ直ぐな道をバスは走った。これでスピード出して走ったら、どんなにか気持ちいいだろうね!!
バスに揺られて15分。お目当てのサロベツ原生花園に到着!と、すぐものすごい豪雨が僕たちを襲った!!

真っ直ぐな道
この道をどこまで行けばサロベツに辿り着けるのだろう
あまりに果てしない道を見て僕はそう思った。

原生花園に着いたはいいが、さっそくの豪雨!!まったく観光どころではなかった。
まだ開店していないレストハウスがあったので、そこの入り口のところの小さい屋根で
雨宿りをすることにした。するとレストハウスの中で開店の準備をしていたおばちゃんが
「入りなー」と見かねて声を掛けてきてくれた。これには2人とも大喜び(^o^) 
服はビショビショになっちゃったけど、「寒かったでしょー」と優しい声を掛けてくれたおばちゃんの優しさに
ちょっとだけ気持ちが暖かくなった(*^^*)

しばらく雨宿りをしていると、続々と従業員の方々がレストハウスに出勤してきた。
いよいよ開店するっぽい。そして開店と同時に、おばちゃんを始め、従業員の態度が急変した。
さっきまで本当にフレンドリーだったおばちゃんが、
従業員の人達と一緒にこっちを睨んでいるように見える。何も買わないかららしい。
僕たちはこの場に居難くなったので、外に出る事にした。ちょうど雨も上がっていた。
そしていよいよ念願のサロベツ原野!一言、「ひろ〜〜〜い!!」
見渡す限り広がる、緑の大原野。僕は両手を広げて、空に向かって深呼吸した(^o^)
まさにこれぞ「ほっかいどー!!」整備された1キロ程の遊歩道を僕は3周もした。
だって本当に気持ち良いんだもん♪景色も空気もサイコ〜〜!!が・・・
友達はすぐにレストハウスに戻って寝てしまった・・・(-_-;) せっかく来てるのに(苦笑)
しかも友達は空腹に負けて塩ラーメンまで食べた。僕は頑張ってガマン、ガマン・・・。

 

サロベツ原野
本当に見渡す限りの大原野です
初夏には黄色い花が咲き乱れるそうです!いいな!

サロベツ原野の次に向かうは、再び稚内。まずはバスでサロベツ原野の最寄駅「豊富駅」へと戻った。
駅に着いて時刻表を見ると、次の稚内行きはなんと2時間後!!
しかたなく僕たちは駅前のスーパー「Aコープ」(北海道にはなぜか多い)に行った。
店内は普通のスーパーって感じだったんだけど、外で売ってる焼き鳥がまた美味しそうなの!!(笑)
しかも焼き鳥と見せかけて、実は珍しい焼き牛(?)!牛肉が焼き鳥みたいな感じで売ってるんだけど、
店のオジさんが「こんなのここでしか売ってないよ」とか言うので、1本ずつ買ってしまう(笑)
それから駅に戻って、なんとか2時間を乗り切り、特急列車が到着。
この特急、札幌を朝8:30に出てきてるのに、12:00を過ぎてもまだ豊富にいるなんて、
いかに稚内が北海道の極地にあるかが分かる。そして豊富から約40分後、稚内に到着した。

稚内では「稚内温泉」に行く事にした。日本最北端の宗谷岬にも行きたかったんだけど、
バス代が往復で2700円も掛かるということで、お互い行かない事で合意(笑)
「稚内温泉」まではバスで片道270円。だけど、往復バス代+温泉1日券が
駅前のバスターミナルの営業所で割引価格で売っていたので、それを買うことにした。
宗谷岬行きのバスは1日に4本なのに対して、稚内温泉行きは1時間に1本ペースで
かなり本数が多い!なので30分ぐらい駅前をフラフラしているとあっという間に
バスの時間になった。バスはノシャップ岬という日本で2番目に北に位置する岬を経由して
温泉に向かう。途中、名物の赤い灯台が見えたのであれがおそらくその岬だろう。
日本最北端は見れなかったけど、2番目は見れたから良しとしよう!!(笑)
稚内駅を出て15分。あっという間に稚内温泉「憧夢」に到着した。
この「憧夢」は日帰り専門の温泉で、規模は道北最大のもの。実際かなりデカイ!
中に入ると、もっとビックリ!温泉はもちろんなんだけど、無料の休憩室が
10部屋ぐらいあるの!平日だったからと思うんだけど、
どこの部屋もほとんど人がいなくて、広い部屋で2人して、はしゃいでしまった(笑)
もちろん温泉も大満足♪オホーツク海一望の露天風呂、低温・高温2種類のサウナ、
打たせ湯に、泡風呂に、寝湯まで、ぜ〜んぶ揃ってるの!もう最高!!(^o^)
旅も3日目に入って、毎日夜行列車で旅をする2人にとっては
この温泉の時間が一番至福のひとときなのかもね。あー、いい風呂だった。
あまりに気持ちいいので、風呂上がりに誰もいないカラオケルームで
ポルノグラフィティの「ミュージックアワー」を熱唱してしまった(爆)北海道まで来て…。

 

稚内温泉「憧夢」
道北最大の日帰り温泉施設
今まで行った温泉の中でもトップクラスの施設!

稚内の観光はこの温泉をもって終了。16:53分発の札幌行きに乗るため、稚内駅に急ぐ。
駅到着後、駅で僕だけ立ち食いそばを食べた。そして特急列車に乗車。すぐ発車した。
列車は南稚内、豊富、幌延、天塩中川、音威子府、名寄、士別、和寒、旭川と停車。
次の目的地、旭川に着いたころにはすでに夜8時半。たった9駅で4時間半も掛かった。
旭川ではお目当ての旭川ラーメンを食べる事に!!
だけど前回、「青葉」というわりと有名な旭川ラーメンの店があまり美味しくなかったので、
今回は無難に、札幌にもあるチェーン店「味の時計台」で食べることにした。
友達はまたまた無難に味噌ラーメン。僕はちょっと冒険で激辛味噌チャーシューを食べることにした(笑)
それが食べてみるとやっぱり辛い!!(笑&当たり前!)汗だく、鼻水ぐしゅぐしゅで、
もう食べ終えた時には体力まで消耗してた気がする・・・。旭川ではあまりいい思い出ないね(笑)
ラーメンのあとは網走行きの特急までひたすら時間つぶし!!!!
といっても、この時間はコンビニぐらいしか開いている店がなく、だいぶ辛い時間つぶしだった。
しかしなんとかこの時間を乗り切り、2人は再び旭川駅へ。札幌から旭川を通って網走に行く列車が、
旭川駅のホームに入ってきた。到着時点ではほとんど満員の車内だったが、
さすが旭川。8割以上の人が下車していった。札幌からの通勤列車でもあるらしい。
というわけで、車内はガラガラ。座席を回転させて、1人で四人分の座席を使うことが余裕でできた。
これで今夜もグッスリ寝れるね・・・。おやすみ。明日は天気がいいといいな♪